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日本地図センターのパブリックコメント #14

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mapconcierge opened this issue Mar 21, 2018 · 0 comments
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日本地図センターのパブリックコメント #14

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http://www.jmc.or.jp/public_comment.pdf

件名 「高等学校学習指導要領案について」
氏名 一般財団法人日本地図センター
職業 団体
住所 東京都目黒区青葉台 4-9-6
電話番号 03-3485-5411(代表)
意見の分類番号 ⑤
意見の要旨
言葉とともに地図その他の地理空間情報を活用することは、地理教育の根本
において必要不可欠かつ有用なことです。原案はこのことを十分踏まえて策定
されており、大いに評価できるところですが、実際の教育現場でこれを具体的
に実現するため、「地理総合」と「地理探究」において、次のとおり加筆修正
を行うことが適当と考えます。
1.国の責任において基本的な地図を刊行することの意義について理解を深める
ため、「我が国の領域を明示し、国土に関する基本的な情報を整備・提供する
ため、陸域については国土交通省国土地理院が地形図などを、海域については
海上保安庁が海図などを刊行していること。」との文言を追加すること(地理
総合)。
2.授業において国土地理院が刊行する地形図及びウェブサイトで公開する「地
理院地図」を十分に活用することが重要であることに鑑み、これを促す文言を
追加すること(「地理総合」及び「地理探究」)。
3.日本の領域について正しく認識し、国土の概観に関して的確な理解をするた
め、国土地理院が刊行する「500 万分 1 日本とその周辺」の活用を促す文言を
追加すること(「地理総合」及び「地理探究」)。
意見
一般財団法人日本地図センターは、昭和47年に財団法人として設立して以来、
地図利用の普及と地図に関する技術の発展に寄与することを目的として、毎年
3,000 万円以上の公益目的収支差額を伴う公益的な事業の実施を含め、幅広い活
動を展開しています。このような立場から、この度の「高等学校学習指導要領
案」(以下「原案」といいます。)において地図の活用が重視されていること
を高く評価しますが、地域の特性を学習するという地理教育の本質的な目的を
より一層的確に達成するため、地図を始めとする地理空間情報の一層の利活用
が極めて重要であるという見地から、原案に必要最小限の加筆修正をすること
が適当と考えます。
原案は、全体として、「思考力、判断力、表現力等」を 3 つの柱の 1 つと位
置づけ、「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善が必要」との観
点から、「情報を精査して考えを形成したり、問題を見いだして解決策を考え
たり、思いや考えを基に創造したりすることに向かう過程を重視した学習の充
実が必要」としています。これらのことは、実に的を射た視点でありますが、
地図を始めとする地理空間情報の利活用は、正にこれらの視点に沿うものです。
特に「地理総合」及び「地理探究」の授業においては、地理空間情報の利活用
は必要不可欠なものであり、生徒の興味関心を惹きつつ楽しく授業目的を達成
する上で極めて有用なものです。また、これらの授業では、「我が国の領土等
国土に関する指導の充実」を重視していますが、適切な地図の活用なくしては
授業が成り立たないのみならず、不適切な地図の使用により誤解を招く恐れが
ないとは限りません。以上のような観点から、原案について、次のとおり意見
を申し述べます。
1.国の責任において基本的な地図を刊行することの意義について
【該当箇所】
p.48 第 2 章 第 2 節 第 2 款 第 1 2 A (1) ア (以下章節款を省
略します。)
【修正意見】
自国の領域を明示し、国民が国土の実態について科学的客観的に認識し、そ
の理解を深めるため、基本的な地図を整備してこれを公表することは、国の重
要な責務です。このため、我が国においては、国土交通省国土地理院と海上保
安庁がそれぞれ分担してその任に当たっています。その意義と実態を生徒が認
識することは、地理教育の出発点として重要なことと考えます。このような趣
旨から、(イ)の次に(ウ)として次の文言を追加し、(ウ)を(エ)に繰り
下げることが適当と考えます。下線部が追加する部分です(以下同様です。)。
「(ウ)我が国の領域を明示し、国土に関する基本的な情報を整備・提供す
るため、陸域については国土交通省国土地理院が地形図などを、海域について
は海上保安庁が海図などを刊行していること。」
2.地形図の活用等について
【該当箇所】
p.50 第 1 3 (1) イ
【修正意見】
原案において地図等の活用について種々言及していることは、大いに評価で
きます。しかし、実際問題として、世の中には各種各様の多数の地図が存在し
ており、その質は玉石混交といわざるを得ません。教材として地理の授業に用
いる地図は、目的に応じて適切なものであるべきことはいうまでもありません
が、国土地理院が刊行する地形図及びウェブサイトで公開する「地理院地図」
は、地理学習において基本となるものであり、必須のものです。このような趣
旨から、「その際、教科用図書「地図」を十分に活用するとともに、地図や統
計などの地理情報の収集・分析には、地理情報システムや情報通信ネットワー
クなどの活用を工夫すること。」という文言を次のとおり加筆修正することが
適当と考えます。なお、地図の他衛星画像、空中写真等は「地理空間情報」と
総称され、その名称は「地理空間情報活用推進基本法」という法律名としても
用いられています。このような実情から、「地理空間情報」という用語も授業
において用いることが適当と考えます。
「その際、教科用図書「地図」並びに国土地理院が刊行する地形図及びウェ
ブサイトで公開する「地理院地図」を十分に活用するとともに、地図や地域統
計などの地理空間情報の収集・分析には、地理情報システムや情報通信ネット
ワークなどの活用を工夫すること。」
3.日本の領域を示す地図について
【該当箇所】
p.51 第 1 3 (2) ア
【修正意見】
我が国の領域を正しく認識し、国土を客観的に概観することの意義は、原案
においても重視されているところですが、これらの事柄について言語のみによ
って授業を進めることは不可能であり、適切な地図が不可欠であることはいう
までもありません。その際用いる地図としては、我が国の領土全体が 1 つの地
図として正しい位置に表示され、領域に関する政府の公式見解が正しく反映さ
れているものでなければなりません。国土地理院が刊行する「500 万分 1 日本
とその周辺」は、正にこのような地図です。他に類似の地図もありますが、国
が責任を持って刊行する地図という意味からも、これに代わるものはありませ
ん。このような趣旨から、「「日本の位置と領域」については、世界的視野か
ら日本の位置を捉えるとともに、日本の領域をめぐる問題にも触れること。」
という文言を次のとおり加筆修正することが適当と考えます。
「「日本の位置と領域」については、国土地理院が刊行する「500 万分 1 日
本とその周辺」を活用しつつ、世界的視野から日本の位置を捉えるとともに、
日本の領域をめぐる問題にも触れること。」
4.地形図の活用等について
【該当箇所】
p.56 第 2 3 (1) イ
【修正意見】
上記 2.で述べたものと同様の趣旨から、「その際、「教科用図書「地図」を
十分に活用するとともに、地図や統計などの地理情報の収集・分析には、「地
理総合」における学習成果を生かし、地理情報システムや情報通信ネットワー
クなどの活用を工夫すること。」との文言を次のとおり加筆修正することが適
当と考えます。
「その際、教科用図書「地図」並びに国土地理院が刊行する地形図及びウェ
ブサイトで公開する「地理院地図」を十分に活用するとともに、地図や地域統
計など地理空間情報の収集・分析には、「地理総合」における学習成果を生か
し、地理情報システムや情報通信ネットワークなどの活用を工夫すること。」
5.日本の領域を示す地図について
【該当箇所】
p.57 第 2 3 (2) ア (オ)
【修正意見】
上記 3.で述べたものと同様の趣旨から、「「領土の現状や要因、解決に向け
た取組」については、それを扱う際に日本の領土問題にも触れること。」との
文言を次のとおり加筆修正することが適当と考えます。
「「領土の現状や要因、解決に向けた取組」については、それを扱う際に、
国土地理院が刊行する「500 万分 1 日本とその周辺」を活用しつつ、日本の領
土問題にも触れること。」

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