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huideyeren committed Jul 4, 2024
1 parent 0012ea1 commit 48f5dd7
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Showing 5 changed files with 13 additions and 15 deletions.
2 changes: 1 addition & 1 deletion chapter/are.re
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その数日後、私はテレビの画面に映る己の姿を見てただ恐れおののくことしかできなかったが、それは別のお話。

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2 changes: 1 addition & 1 deletion chapter/kaguya.re
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「そういえば、御門さん、独身ですよね? 彼女の代わりにはならないかもしれませんが、あなたが、好きです……だから……」
 真っ赤になりながら、私は首を縦に振った。目の前の彼女は、私を思っていてくれたのだ。その思いを、受け入れようか……。

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6 changes: 3 additions & 3 deletions chapter/tsugaru.re
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ーー無事を祈る嵐の前の林檎の実
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五所川原駅に着き、津軽鉄道に乗り換える。切符を買う時間がないのでそのまま列車に飛び乗るが、どうやら現金で払えばよいらしい。椅子に座ると車掌さんが声をかけてきた。
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列車は金木目指して走り続けていた。ふと、前を見やると雨粒が窓ガラスに当たっていたのだ。これは、天気が悪くなりそうだ。そう思った私は金木で降り、斜陽館と新屋敷を巡ることにしたのだ。そんな金木に着くと、乗務員はタブレットを駅員に渡している。タブレット閉塞。日本から、消えてしまったと思っていた。昔の技術だが、こうして生き残っているのだ。その様子に感動しながら、私は金木の駅を出て斜陽館に行くことにしたのだ。道中は、閑散としていた。降りてしまったシャッターが、ただ悲しさを思い起こさせる。何が、残っているのか。途中、移築されてきた新屋敷の前を通る。ここもまた、あの男に縁のある建物ではあるが、あとで巡ることにして斜陽館に向かうのだった。

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斜陽館の前に、たどり着いた。かつての栄華が偲ばれる華麗な建物。あの男の生家はこの地でも有数の富豪であった。そんな私も、一応エルフの森の王の娘ではある。だが、遊学に行くと言って国を出てからまだ帰れていないのだ。近々、帰る必要がありそうだ。だが、そうもしていられない。私は、その建物に圧倒されていた。ここが、あの男のルーツなのだと。『津軽』の本を取り出しながら、私は物思いに耽っていた。
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ここにいないはずの男の声が聞こえてきた。そう、私は、希望を抱くべきなのだ。そして、それは、間違いではないのだ。私が生きていることで誰かの支えになるとしたら、それは光栄に値する。だから、私は生きよう、そう決心したのだ。

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そうこうしているうちに日は暮れ、辺りはすっかり暗くなってしまった。私は金木の駅から列車に乗って、青森へ向かうことにした。途中乗ってきた学生たちの若々しさを感じつつも、その数がまばらなことは少し寂しかった。五所川原からは青森まで行く列車に乗るのだが、交換で入ってきた普通列車に学生たちが多く乗っているのを見ると昔の甘酸っぱい思い出が蘇ってきた。そうだ、今日はあのイベントが復活する日なのだ。なら、是非とも顔を出したい。幸いながら、私はその地に行くことができる。だからこそ、今夜の宿に急ごう。五所川原駅に入ってきた青い観光列車に乗ると、私は腰掛けの背もたれを倒し、少し微睡むことにした。鉄路はゆりかごとなって、私を青森の駅に運んでいた。青森の駅で、私は降りる。不意にお腹がすいてきたが、青森の夜は早いのだ。開いている店は、ラーメン屋しかなかった。だが、これでも食いっぱぐれるよりはましである。そんな私はラーメンをかき込み、宿へと急いだのだった。
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4 changes: 2 additions & 2 deletions chapter/watashi-no-yume.re
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ミントからすれば、姉のおっちょこちょいはよくあることなのだ。だが、それでも三倍にはなる。当たれば、実に大きいだろう。気を取り直してそんな四人は、夢を応援すべくスタンドに向かうのだった。

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真冬の中山競馬場に、ファンファーレが響き渡った。それと共に、出走各馬がゲートに入っていく。ターフビジョン越しにそれを見守る観客の気持ちも高鳴っていた。
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「でも、当たっただけよし、ね……」

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ライムの番が来た。投票機に当たり馬券を入れると払い戻し金額が表示された。三十三万円、これはサラリーマンの月給並みだ。ライムは封筒にお札を入れると、笑顔を浮かべて皆の前に戻ってきた。
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